2017年10月8日日曜日

久しぶりに倉庫

ガレリア座の道具倉庫は山梨県の南アルプスにあります。本番まで2か月を切って、いよいよ道具だの、照明だの、音響だの、舞台を支えるスタッフとの打ち合わせが始まります。演出家としての顔から、制作の顔に切り替える時期と言えるでしょう。手始めにありものの道具のどれを使うかの下見です。何があるのか。たしかにリストはあるのですが、いざ、本当にそれを使うのか、今回の演出プランに合っているのか。やはり現物を見ないことには始まらないのです。すっかり冷え込んできたので、長袖シャツ+ジャンバーで準備万端。紅葉も始まった秋の甲斐路を倉庫へと向かいます。お気に入りの談合坂SAでコーヒーを飲んで、正午過ぎに現着。あ、こんな道具もあったか!使いたいな!でも止めておこうかな…。なんて逡巡しながら採寸と写真撮影をしていきます。さて、どんな道具がお目見えするかは本番当日のお楽しみ。一時間で作業は終了。でもせっかくここまで来ているし、平日の休みがもったいなくなり、足を伸ばして清里へドライブと決定!あいにくの雨模様にはなってしまいましたが、道の駅でお野菜を多量に買い込み、清泉寮で新鮮なソフトクリームと牛乳、ついでにメンチカツを楽しみ、清里ROCKではベーコン、ソーセージ、レバーケーゼのお買いもの。とまあ、いったい何しに出かけたの?というくらい午後をめいっぱい遊んで帰宅しました。さあ、週末三連休はみっちり稽古です。
中央道の休憩は絶対に談合坂!

さてと道具は何を使おうかな…
清泉寮の極上ソフト

ホットミルクとメンチカツも…食べ過ぎ?

清里ROCKでもお買い物

賑やかなカボチャたちがお出迎え

2017年9月30日土曜日

一期一会


半世紀を過ぎた私の年齢のせいでしょうか。最近、次々と大切に感じていたお店や食べ物が消えていく目にあっています。家の近所で子供のころから親しんでいた肉屋が店を閉じたのは、たしか4年前。焼き豚や鳥唐揚げが美味しくて、私の家でご飯を食べたことのある人はたぶん皆、その味を知っているはず。幸い、その肉屋さんの家は近所にあって、学校給食への卸しを続けているので、個人的にお願いして何とかルートは今も確保できています。ところがその肉屋の隣にあった魚屋がこの8月、突然店を閉めたのです。連日シャッターが閉まっているので夏休みかなと思っていたら、店の前に張り紙が。「店主の急病により閉店します。長らくのご愛顧ありがとうございました。」旬の魚や珍しい刺身、塩辛や氷頭なますも旨かったし、地物の蛤の味もこの魚屋で教えてもらいました。何の前触れもなく、毎日あると思っていたものがなくなる寂しさ。鮪の刺身をおまけしてくれた優しいオヤジさんの笑顔にはもう二度と会えないのです。食べることが好きで、食べることを縁に繋がった人たちが好きだった私にとって、とても辛い出来事でした。そしてさらにこの9月、追い打ちをかけるように、お気に入りの店から残念な知らせが届きました。昨年8月、旅行で訪れた本州四国を結ぶしまなみ海道の大島で偶然立ち寄った、時間の流れが止まったような古色蒼然たる味噌屋さん。ここは旨そうだという私のセンサーが働き、車を停めて、その薄暗いお店兼工場へ入ると、ピノッキオに出てくるジュゼッペ爺さんのようなお爺さんが店番をしていました。絶対当たりだ!瞬間にわかりました。良い店にはジュゼッペ爺さんがいるのです。昔、ウィーンの楽譜商ドブリンガーの古書部を初めて訪ねたときのラウアーマンさん。まさにジュゼッペ爺さんだったのです。そこの味噌は西日本特有の甘い味噌で、麹がたっぷり効いており、瀬戸内の優しい潮の味がまろやかな素晴らしい味噌でした。すっかりファンになってしまい、東京に帰ってからも現金書留!(ネット通販なんてやってないのです)でお金を送り何度か味噌を取り寄せました。ところが今回、お金を送ると、先方から電話があり、身内の不幸があり今回が最後の発送になるとのこと。ジュゼッペ爺さんが…。もう、食べられない。もう、会えない。そんな思いで胸がいっぱいになるのです。一期一会。昔、ある取材のため、私の職場にひょっこり現れた作家の阿刀田高さんが、私の手帳にこの言葉を書いてくださったのを思い出します。そんな人との出会いの積み重ねで、豊かな人生を過ごしている幸せをこんな機会に実感するのですから、人間というのは情けないものです。私が大学生の頃から通っている都内のフランス料理店が、これも最近、テレビ番組で「後継者のいない名店」として紹介されました。よく知った店の景色や料理、そしてオーナーの顔やおしゃべりが遠い存在に思えてしまって、楽しいというより当事者的に切なくなってしまいました。人生の折り返し点を過ぎ、一期一会の言葉の重みを感じる今日この頃です。
しまなみ海道 大島の田舎味噌

2017年9月13日水曜日

久しぶりにパルテノン多摩

2年ぶりになります。「悪魔のロベール」をやらせていただいて久しいパルテノン多摩に、次回公演「ホフマン物語」のチケットを預けに行ってまいりました。私の家からですと、中央線で立川駅に出て、多摩モノレールで終点の多摩センター駅で下車、徒歩10分ほど。パルテノン多摩の公式ホームページでは徒歩5分とありますが、健脚の方でぎりぎり5分とお考えください。私の足なら10分です。伺ったのがお昼の1時30分ごろでしたので、5階のイタリアンに行って腹ごしらえ。ランチにしては少し値段は張りますが、新鮮野菜がたっぷり取れるサラダバーと、自然派のお茶がおかわり自由。私はこれにパエリアをセットでいただきました!パル多摩でも、チケットは9月15日くらいから販売開始です。良いお席も預けてまいりましたので、ご近所の方はぜひそちらで。ぴあではもう販売中です!
帰ってきましたよ!

2017年8月18日金曜日

オペレッタ対談


オペレッタ・コンクールでお世話になった黒田晋也先生からお話があり、黒田先生が月刊音楽現代で持っていらっしゃるオペレッタ対談企画に参加させていただきました。ご一緒したのは東京オペレッタ劇場の角岳史さん。すでに雑誌は7月号として発売されましたので、ひょっとしてご覧になった方がいらっしゃるかもしれません。紙面では、角さんと私のオペレッタに関わるきっかけや、日本語唱の是非、今後の抱負など、どうしても限られた分量だけになってしまいましたが、本当はその何十倍もお話しているのですね。オフレコ話も含めて(そっちの方が赤裸々で楽しいわけですが)、たっぷり2時間近く。それぞれの立場や考え方があって、なかなか団体を一つにするのは難しいけれど、これほどオペレッタが好きという人たちなのだから、どうにかフェスティバルのような形でも一緒にできる機会があれば、きっとファンは嬉しいだろうなあと、客目線の感想を持ってしまいました。でも、いつか実現したいな…。

音楽現代7月号をご覧ください

2017年3月7日火曜日

グルメな休日


少し前のことになりますが、よーく晴れた2月のとある一日、食道楽に徹してまいりました。最初のお目当ては三島広小路にある鰻の名店「桜家」。到着は朝11時10分くらいで、少し早すぎたかなと思いきや、すでにお店は開店しており(10時55分には開いているそうです)、暖かな日の光のなかで呼ばれるのを待ちます。5分後に、警備員風のおじさんが「うなぎ、待ってるよ!」と呼んでくれて無事入店です。下足札をもらい二階の座敷に通されます。うな重は2枚(1匹)、3枚(1匹半)、4枚(2匹)から選びます。中庸を好む私は3枚を注文。さらに10分待って、主役の登場です。よく脂が乗って、口の中に運ぶとほろほろと解ける心地よさ。富士の伏流水で身も心も清らかに育った鰻君の美味なることよ!もう、あっという間に完食です。車で15分も走って、お次は沼津港。河津桜が咲き始めて、観光客がバス単位で訪れる観光スポットでもあります。駿河湾で取れる新鮮な魚介。寿司あり、丼あり、刺身あり。そこそこ腹いっぱいなのに、駿河の寿司は入るのであります。生しらす、桜えびの軍艦、鯵は刺身で、鰯の握りはおかわりしちゃいました。馴染みの魚屋で干物をお土産に購入します。朝から美しかった富士山は、午後になっても全く曇らず、一日中、美しいお姿を見せてくれました。沼津から富士吉田を経由して都留へと走ります。富士の水で淹れたコーヒーを2杯飲んで、あとは一路、東京へ。食い意地の張った初春の一日でした。

 足柄SAからの富士山
 三島広小路駅に到着
 ここが名店 桜家
 神々しいうな重(3枚乗せ)
 沼津港からの富士山
春うららか駿河湾

2017年1月15日日曜日

杉山先生の演奏会に行きました


2017年あけましておめでとうございます。今年のガレリア座は「ホフマン物語」の再演となります。演出家として私が本格的に手掛けた最初の作品です。と、同時にいろいろな思いがあり、またやり残した作品でもあります。私の50代に手掛けて、後悔を残さないようにするため、この大作に再挑戦することに決めました。勝負の年ですね。頑張ります。さて、年明け早々、ガレリア座の勝手に顧問であり、正式には東京フィルハーモニー交響楽団首席クラリネット奏者の杉山伸先生のリサイタルが東京オペラシティでありました。先生が今年、東フィルを退団されるということもあり、モーツァルトの協奏曲と五重奏曲という思い入れの深いプログラムでした。静謐ななかに染み渡るような歌の聞こえる素晴らしく、また先生のお人柄そのままの演奏でした。アンコールで協奏曲の第二楽章を再度演奏されたのですが、透き通った青空を見ていると何故か悲しくなってしまうような、そんな明るさと悲しさの同居した、寂しげなモーツァルトの微笑みを思わせる演奏でした。ブラヴォー!ではなく、聴衆の温かな拍手が似合うアンコールでした。もちろん終演後、弟子たちはロビーでお迎えしました。あんな演奏はできませんが、ご指導よろしくお願いします。
オペラシティ・リサイタルホールにて

2016年11月4日金曜日

ぜいたくな一日


振替休日をとった11月4日。久々に舞台と離れた休息の一日となりました。ちょっといつもより寝坊して、午前中に用事を済ませ、昼前に東村山まで日本酒を買いに参ります。先日、お気に入りの神楽坂の居酒屋で飲んだ東村山の地酒。家の近くに美味しい日本酒の蔵があるなんて。これは行かねばなりますまい。オーストリアの友人と、妹夫妻と、自分の分と、3本の4合瓶を買い込んだら、酒粕までサービスにつけてくれました。その足で、遅い昼ごはんを食べに、中央高速を山梨県へ走ります。目指すは吉田のうどん。以前は都留の学校へオペラの授業をしに行っていたので、ほぼ毎週食していました。麺のコシがハンパなく、ぶっとい田舎うどんは一度食べたら病みつきになります。国道沿いの「うどんの駅」で大盛りを注文。辛味噌を入れて、大汗をかきながら、がっつきました。うーん、美味であります。口直しは、都留にあるコーヒーの名店バンカムでフレンチの苦みの効いた一杯。帰途に立ち寄った談合坂の紅葉が美しく、秋晴れの一日を満喫しました。
 国道沿いの「うどんの駅」
 吉田うどんはキャベツと馬肉とコシの強い麺が特徴
 山の奥の方は少し色づいていました
 談合坂の紅葉はなかなか